欠格要件とは、違法な行為を行い適正に業務を遂行できない業者を排除するための要件で、産業廃棄物収集運搬業許可を申請する際や、既に取得している許可に対して欠格要件の該当者がいる場合は新規の申請は許可されず、既に取得している許可は取り消されることになります。
熊本県では平成28年度の申請のうち欠格要件の該当者による取消が実際に4件以上あり、新規や更新申請の際には書類を受理する前に必ず確認されています。
許可を受けられない、取消されるだけでなく、申請書類には証紙を貼付した後に審査が行われますので、書類審査で欠格要件に該当すれば、許可も受けられませんし、証紙代も戻ってこないということになります。
欠格要件の内容
- 成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ない者
- 法人で暴力団員が事業活動を支配する場合
- 禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 暴力団員を辞めてから5年を経過していない者
- 下記の許可を取消され、その取消から5年を経過していない者
- 一般廃棄物収集運搬・処分業
- (特別管理)産業廃棄物収集運搬・処分業
- 浄化槽法第41条第2項による許可
(処分の時期に法人の役員等であった場合は取消の日から5年を経過していない者)
- 下記の法律違反により罰金刑に処せられその執行を終えてから、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過していない者
- 廃棄物処理法
- 浄化槽法
- 大気汚染防止法
- 騒音規制法
- 水質汚濁防止法
- 悪臭防止法
- 振動規制法
- 海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律
- 特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律
- ダイオキシン類対策特別措置法
- ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法
- 暴力団員による不当な行為の防止に関する法律
- 傷害罪、現場助勢罪、暴行罪、脅迫罪、背任罪、凶器準備集合・結集罪
- 業務に関し不正又は不誠実な行為をする恐れがある者
本人だけではなく、役員や株主等でも上記の項目に一つでも該当すれば許可を受けることができません。
申請の際は自己申告ですが、審査が入るので隠し通すことはできません。代表者自身や役員の方は申請前によく確認する必要があります。
該当するか判断できない場合は、管轄の申請先や代行申請する専門家に確認するようにしましょう。