ここ最近、「家電を収集運搬する場合、許可が必要ですか?」という問合せが続いております。
一般家庭の不要家電の処分については、家電リサイクル対象の商品であれば買い換えの際にリサイクル料を支払って引き取ってもらうのが通常です。
家電リサイクル対象電化製品(4品目)
冷蔵庫・洗濯機・テレビ・エアコン
小型家電であれば、回収ボックスに持ち込むか、埋立ゴミとして自己処理するようになっています。
空き地等で無料回収やチラシ、拡声器を使って回収する行為は違反となるケースがあるので十分に気を付けましょう。
収集運搬や処分を行う場合は必ず許可が必要になります。
一般家庭から不要家電を運搬する場合は、小売店や市町村等から委託を受けて運搬することとなり、その場合は産業廃棄物の収集運搬業または一般廃棄物の収集運搬業の許可が必要となります。
個人で廃品回収業をされる場合は、一般廃棄物収集運搬業許可または産業廃棄物収集運搬業許可、古物商の許可が必要です。
※一般廃棄物収集運搬業許可と産業廃棄物収集運搬業許可の違いは、一般家庭からの回収か、法人からの回収かで分かれます。
熊本市では、新規での一般廃棄物収集運搬業の許可を受付していないので、熊本市内での新規事業は難しいと言えます。
不要品を運ぶだけなのに。。。と思われるかもしれませんが、それが不法投棄や不正に処分されることに繋がるのを防ぐためにも厳しく管理されています。
リサイクル対象家電を処分する際、排出者はリサイクル料金(運搬料+資源再生のための費用)を支払い、正しく運搬されリサイクルされれば50~70%の割合で再商品化されます。
ただし、引き取った家電をリサイクルせずに中古品として販売する場合は、リサイクル料金を請求すると違反行為となるのでこれも注意しなければなりません。何も知らずに営業してしまうと、悪徳業者と呼ばれてしまいます。
自治体や専門家に問合せをする際は、自分が委託されて収集運搬をするのか、どこから回収するのか、それをどこで処分するのかが明確でなければ、答えることもできませんし、許可をとることもできません。
収集運搬業の許可は簡単なようですが、要件や事業計画が明確でないと受理してもらえませんので、専門家に依頼する場合でも最低限の知識を身につけておく必要があります。